自分で書いた志望動機を、AIに添削させて質を上げたい。そのとき「この志望動機を添削して」と一言で頼むと、AIは全文を勝手に書き換えて、あなたの色が消えた別物を返してきます。うまくいく方法は逆で、観点を1つに絞って指摘だけさせることです。まず、そのまま使える添削プロンプトを観点別に示します(2026年7月時点の使い方です)。
この記事でわかること:
- 志望動機をAIで添削する観点別プロンプト4本(論理・具体性・企業ズレ・誤字)
- 一括で「よくして」と頼まず、観点別に回すコツ
- AIの指摘をどこまで受け入れるかの判断軸と、添削前後の書き換え例
志望動機をAIで添削するプロンプト(論理・具体性・企業ズレ・誤字を観点別に)
自分で書いた志望動機を貼り付けて、次の4本を順に使ってください。1本ずつ、観点を分けて回すのがコツです。まとめて渡すと指摘が浅くなります。
プロンプト1:論理の穴をチェックする
あなたは新卒採用の面接官です。以下は私が自分で書いた志望動機です。
この文章の「論理の飛躍・つながりの弱い箇所」だけを指摘してください。
書き換えはせず、どこがなぜ弱いか、面接で突っ込まれそうな点を箇条書きで挙げてください。
【志望動機】
(ここに自分の志望動機を貼る)
プロンプト2:具体性が足りない箇所を洗い出す
以下の志望動機について、「具体性が足りず、誰にでも書ける」箇所を指摘してください。
各箇所に、どんな情報(数字・固有名詞・自分の体験)を足せば具体的になるかを、質問の形で挙げてください。文章の書き換えはしないでください。
【志望動機】
(ここに自分の志望動機を貼る)
プロンプト3:企業とのズレを見つける
以下は「(企業名・事業内容・自分が調べた企業の特徴)」に対する私の志望動機です。
志望動機の内容と、この企業の特徴が噛み合っていない箇所、逆に他社にも当てはまってしまう箇所を指摘してください。書き換えはせず、ズレている点だけを挙げてください。
【企業情報】(自分で調べた事実を貼る)
【志望動機】(ここに貼る)
プロンプト4:誤字脱字・読みやすさを整える
以下の志望動機の、誤字脱字・文法の誤り・一文が長すぎて読みにくい箇所を指摘してください。
意味や内容は変えず、修正案を「元→修正案」の形で示してください。表現の個性は残してください。
【志望動機】(ここに貼る)
この4本を使う順番と、AIの指摘の扱い方を、次から説明します。ゼロから対話で志望動機を作り込むプロンプトが必要なら志望動機AIプロンプトを、AIに丸ごと作らせた文章を直したい場合は志望動機のAI自動作成をそのまま出すとどうなる?を使い分けてください。この記事は「自分で書いた志望動機を磨く」ためのものです。
添削プロンプトの使い方:一括ではなく観点別に回す
なぜ観点を分けるのか。理由は、AIに「よくして」と一括で頼むと、指摘ではなく書き換えを返してくるからです。書き換えられた文章は表面上きれいですが、あなたの体験のニュアンスや言葉づかいが消え、面接で「これ本当に自分が書いたか」と自分でも思う別物になります。
観点別に「指摘だけして、書き換えはしないで」と縛ると、AIは弱点を挙げるだけの指摘役に徹します。直すかどうか、どう直すかは自分で決められます。これが個性を保ったまま質を上げる分岐点です。
使う順番は、大きい構造から小さい表現へ、が鉄則です。
| 添削の観点 | AIに任せてよいか |
|---|---|
| 論理の穴・つながり | ○ 指摘は任せてよい。飛躍の発見はAIが得意 |
| 具体性の不足 | ○ 「どこが薄いか」の指摘は任せる。足す事実は自分で用意 |
| 企業とのズレ | △ 指摘は使えるが、企業情報は自分で裏を取ってから渡す |
| 誤字脱字・読みやすさ | ○ 修正案まで任せてよい。最後にやる |
1番の論理から直し、最後に4番の誤字を整えます。順番を逆にすると、誤字を直した後で構造を変えることになり、直した表現が無駄になります。土台から順に上げてください。観点別に直すこの考え方は、ES全体の添削にも同じように使えます(ES添削AIプロンプト)。
プロンプト1:論理の穴をチェックする使い方
最初にやるのが論理チェックです。志望動機は「きっかけ→なぜこの業界→なぜこの企業→入社後どうしたいか」の流れでできていますが、自分で書くと、このつながりのどこかが飛んでいることに気づけません。
プロンプト1を使うと、AIは面接官の視点で「ここで『なぜ?』と聞かれたら答えられますか」という穴を挙げます。実行イメージは次のようになります。
- 入力:自分の志望動機の全文
- 出力の型:「『成長できる環境に惹かれた』とありますが、なぜこの企業がそう言えるのかの根拠が抜けています。面接で『他社でも成長できるのでは?』と聞かれると答えに詰まります」といった指摘が3〜5個
出てきた指摘のうち、面接で本当に聞かれそうなものから直します。ここでのAIの役割は、自分では気づけない飛躍を外から見つけることです。直し方の答えはAIに求めず、自分の体験と企業研究から埋めます。
プロンプト2:具体性が足りない箇所を洗い出す使い方
論理の骨格が整ったら、次は肉付けです。志望動機で最も多い弱点が「具体性の不足」で、「貴社の成長性に魅力を感じ」のような、企業名を変えても成り立つ表現がその典型です。
プロンプト2は、書き換えではなく「どんな情報を足せば具体的になるか」を質問の形で返させるのがポイントです。実行イメージは次の通りです。
- 出力の型:「『人の役に立ちたい』とありますが、どんな場面で誰の役に立ったとき、何を感じましたか?」「『技術力に惹かれた』とありますが、具体的にどの製品・サービスのどこに惹かれましたか?」
この質問に自分で答えていくと、志望動機に足りない事実が見えてきます。答えをそのまま文章に落とせば、具体性が一気に上がります。AIに「具体例を作って」と頼んではいけません。作られた具体例は自分の体験ではないので、面接で深掘りされると崩れます。詳しくは志望動機はAIだとバレる?で扱っています。
プロンプト3:企業とのズレを見つける使い方
具体性が上がったら、その内容が「その企業」に本当に向いているかを確認します。ここは注意が必要で、AIは企業の最新情報や正確な事業内容を知らないことがあります。だから、企業情報は自分で調べたものをプロンプトに渡すのが前提です。
プロンプト3の使い方は次の通りです。
- 企業の公式サイト・採用ページ・IR資料などから、事業内容・特徴・求める人物像を自分で調べる
- 調べた事実を【企業情報】としてプロンプトに貼る
- 自分の志望動機と一緒に渡し、噛み合っていない箇所・他社にも当てはまる箇所を指摘させる
出力の型は「『幅広い事業に挑戦したい』とありますが、渡された企業情報では特定分野に集中する戦略とあり、方向がズレています」といった指摘です。AIが渡された情報の範囲でズレを見つけてくれるので、企業研究の精度がそのまま添削の精度になります。企業情報をAIに調べさせたい場合でも、出力は必ず公式資料で裏を取ってください。