自己分析AIプロンプトを、まず7本まとめて置きます。上から順に、棚卸し→深掘り→価値観→言語化と進む設計です。急ぐ人は下の早見リストで使う1本に飛んでください。理屈(なぜこの順番か)は後半に回しました。
この記事でわかること:
- コピペで使える自己分析プロンプト7本(無料版で動く)と使う順番
- 各プロンプトの設計意図・実行例・出力を受けて次にやること
- AIの出した仮説を鵜呑みにしないための検証手順とチェックリスト
自己分析プロンプト7選(コピペで使う順番と早見リスト)
先に全体像です。上から順に使うと、経験の棚卸しから「声に出せる強み」まで一本道でつながります。各行の1本に、下の詳しい解説へ飛べます。
| # | プロンプト | 何をする1本か | 出力(手に入るもの) |
|---|---|---|---|
| ① | 経験の棚卸し | 掘る題材を広く並べて3つ選ぶ | 深掘りする経験3つ |
| ② | 場面の再生インタビュー | 1経験を8往復で具体化 | 行動パターン3つ |
| ③ | 違和感・挫折の深掘り | 悔しかった経験から価値観を掘る | 価値観の仮説3つ |
| ④ | 共通パターンの抽出 | 複数の回答から共通項を出す | 価値観の仮説(根拠つき) |
| ⑤ | 就活の軸への変換 | 価値観を企業選びの条件に変える | 軸・確かめる質問 |
| ⑥ | 強み仮説と反証チェック | 強みの仮説と弱点を確かめる | 強みの仮説+反証質問 |
| ⑦ | 自分の言葉への翻訳 | ESと面接で使える一文にする | 硬さ違いの5表現 |
使う前に、3つだけ約束してください。この3点が、AI自己分析が事故らない条件です。
- 事実は自分で出す:経験の中身はあなたしか知りません。AIに経験を作らせず、質問役・整理役として使います
- AIの答えは「仮説」:出てきた強み・価値観は、裏付けエピソードが2つ以上あるかで自分で検証します(検証手順は後半)
- 個人情報を入れない:学校名や、選考で知った企業の非公開情報はプロンプトに書かないでください
プロンプト設計の基本(役割・目的・制約・出力形式の4点セット)はプロンプト10選の記事で解説しているので、自作したくなったらそちらを参照してください。それでは①から順に、完全な形で載せます。
プロンプト① 経験の棚卸し(掘る場所を選ぶ)
いきなり「深掘りして」と頼むと、最初に思いついた経験だけが深まり、もっと良い題材を見逃します。まず広く並べ、掘る場所を選ぶところから始めます。
あなたは自己分析を手伝うキャリアカウンセラーです。
目的: 私の高校以降の経験を棚卸しして、深掘りする題材を選ぶこと。
進め方:
- 「学業」「部活・サークル」「アルバイト」「その他の活動」の順に、
やっていたことを1つずつ質問して聞き出す
- 各経験について「期間」「役割」「印象に残った場面」だけ聞き、深掘りはまだしない
- 全部聞き終えたら、深掘りする価値が高そうな経験を3つ、理由つきで提案する
最初の質問からどうぞ。
設計の核は「深掘りはまだしない」という制約です。棚卸しと深掘りを同時にやると経験同士の比較ができません。AIの提案した3つは鵜呑みにせず、「話していて感情が動いた経験」を優先して選び直してください。選んだ1つをプロンプト②に渡します。
深掘りプロンプト2本:場面を再生し、感情を掘る
プロンプト② 場面の再生インタビュー
あなたは私の経験を深掘りするインタビュアーです。
目的: 以下の経験を、ESや面接で話せる解像度まで具体化すること。
ルール:
- 質問は1回に1つだけ
- 「そのときどう感じたか」と「なぜそう動いたか」を交互に聞く
- 私の答えが抽象的なときは「例えばどんな場面?」と聞き直す
- 8往復したら、この経験から見える私の行動パターンを3つ、根拠つきでまとめる
深掘りしてほしい経験: 【文化祭で模擬店のリーダーをやった】
実行例のイメージはこうです。「なぜリーダーを引き受けたのですか」→「頼まれたから」→「断る選択肢もあった中で、引き受けた瞬間に頭にあったことは?」。この「聞き直し」が入るのが対話型の強みで、1人で書くワークシートは「頼まれたから」で止まります。まとめとして出てきた行動パターンは、後でプロンプト④と⑥の入力になるので保存しておいてください。
プロンプト③ 違和感・挫折の深掘り
目的: 私が「嫌だった・許せなかった・悔しかった」経験から、
譲れない価値観の仮説を立てること。
ルール:
- 質問は1つずつ、合計5問まで
- 「何が嫌だったのか」を、状況の説明ではなく私の内側の理由まで掘る
- 最後に「私が大切にしていそうなこと」を3つ、断定ではなく
「〜を大切にしている可能性。確かめるには◯◯を思い出して」の形で出す
嫌だった経験: 【バイト先で改善提案が理由なく却下された】
楽しかった経験より、怒りや違和感のほうが価値観に直結します。楽しさには「たまたま」がありえますが、許せなかったことには必ず「守りたい何か」が反射しているからです。出力された仮説は次のブロックで検証します。
価値観発見プロンプト2本:パターンを見つけ、軸に変換する
プロンプト④ 共通パターンの抽出
以下は私がこれまでのAIとの対話で出した回答の抜粋です。
目的: 複数の経験に共通するパターンから、私の価値観の仮説を立てること。
制約:
- 仮説は3つまで。それぞれに「根拠になっている私の発言」を引用すること
- 私が一度しか言っていないことを一般化しない
- きれいにまとめようとせず、矛盾があれば矛盾として指摘する
【プロンプト②③のまとめ部分を貼る】
「矛盾があれば指摘する」の一行は、AIが話をきれいにまとめすぎる癖への対策です。実際の人間の価値観には矛盾があります。「安定もほしいが裁量もほしい」のような矛盾は隠すべき欠点ではなく、企業選びで何を優先するかを決めるための検討材料です。
ここまでの7本を、順番どおりコピペで回せるプロンプト集にまとめ、記事末尾のフォームからメールでお送りしています。使う前チェックリストつきなので、対話ログと一緒に手元に置いてください。
プロンプト⑤ 就活の軸への変換
私の価値観の仮説は【裁量を持って改善できる環境を好む/成果が目に見えることを重視】です。
目的: これを企業選びの軸に変換すること。
出力:
1. この価値観を満たしやすい仕事・環境の条件を5つ
2. 逆に消耗しやすい環境の条件を3つ
3. 説明会や面接でその条件を確かめるための質問例を3つ
制約: 特定の業界名・企業名への決めつけはしないこと。
軸まで変換できると、企業研究が「なんとなく有名な会社を調べる」から「条件で絞り込む」に変わります。ここで出た「確かめる質問」は逆質問の素材にもなります。磨き方は逆質問を磨く方法で扱っています。
強み言語化プロンプト2本:仮説を出し、自分の言葉を選ぶ
プロンプト⑥ 強み仮説と反証チェック
あなたは新卒採用の面接官です。
目的: 私のエピソードから強みの仮説を立て、その仮説の弱点も確かめること。
出力形式:
1. 強みの仮説を3つ(それぞれ根拠となる行動を引用)
2. 各仮説への反証質問(「本当にそうか?」と突っ込むなら何を聞くか)を1つずつ
制約: ありきたりな強み(コミュニケーション能力・協調性)で終わらせず、
行動レベルまで具体化した表現にすること。
エピソード: 【プロンプト②のまとめを貼る】
反証質問まで出させるのがこのプロンプトの核です。「巻き込み力があります」に対して「1人でやったほうが速い場面でも巻き込みますか?」のような質問が返ってきます。答えられれば強みは本物、詰まれば言い過ぎです。詰まった仮説は捨てるのではなく、当てはまる範囲まで表現を狭めてください。
プロンプト⑦ 自分の言葉への翻訳
私の強みは【課題を仕組みで解決する力】だと整理できました。
目的: この強みをESと面接で使える一文にすること。
出力:
- この強みの言い換え表現を、硬さの違う5パターン
- それぞれ「どんな場面の自己紹介に向くか」を1行ずつ
制約: 私のエピソード【手順書を作って新人教育を改善した】と
つながらない言い換えは出さないこと。
5パターンから選ぶ基準は1つ、声に出して自分の話し言葉として自然かどうかです。AIの上手な表現ではなく、面接で緊張しても口から出る表現を選んでください。